頭寒足熱の方法

鬱になると、寝つきが悪くなって困る場合が少なくありません。

靴下を重ね履きするなど、足を冷やさない寝かたがお勧めです。

電気あんかや湯たんぽも効果的で、安らいで眠れます。

「頭寒足熱、腹八分」は健康的なライフスタイルのキーワードです。

下半身、特に足を温めると全身の体温が上がり、体調を改善できます。

足は第二の振動と言われ、足の裏には内臓と繋がるツボがあると言われています。

カラダを温めたい時も、足を温めると全身がほっこり温まってくるのは、

ツボと関係するのではないかとワタシは思っています。

ワタシは、鬱傾向にあり、眠れないと訴えるクライアントには、

長湯をしてカラダを温めること、それができない場合は寝る前に足湯をすること、

さらに寝るときは靴下を2～3枚、重ねて履いて寝るようにと勧めています。

なお、靴下は木綿、ウール、絹など自然素材のものを選ぶようにしましょう。

すべての化学製品はカラダを冷やす作用があるからです。

暖房も室温はやや低めにし、足元にヒーターを置くなどして頭寒足熱にしましょう。

その方が眠くなることもなく、全身がポカポカに温まります。

効果は素晴らしく、よほど寒い日でなければ、これで十分です。

寝るときに、首の周りにタオルを巻くのもオススメです。

首には血流が集まるため、体温が高いのです。

タオルのマフラーはこの熱を下半身にも回す効果があり、全身が温かくなります。

ハイヒールとコルセットについて

女性ばかりか、男性にもスリム願望が強くなり、

着るだけでカラダが締まって見える下着が人気です。

しかし、カラダを締め付けることは冷えにつながっています。

例えば、女性なら、ワイヤーの入ったブラジャー、コルセット、ボディスーツなど、

カラダをきつく締め付ける下着は、血行を妨げ、カラダを冷やすもとになっています。

カラダを締めつけると、血液の循環が悪くなり、

自律神経の働きが狂いやすくなり、冷えにつながってしまうのです。

「おなか」というとおり、腹部はカラダの中心です。

大事な臓器の多くはおなか周辺に集まっています。

ガードルやコルセットは、この大事な部分を締めつけてしまうのです。

仕事中も締めつける下着を着用している女性は、

朝の出勤時から夜の帰宅時まで、長時間、血行を悪くしているのです。

これでは、内臓の働きも低下し、自律神経の働きにも影響を与え、

カラダを冷やしてしまいます。

ハイヒールも、つま先をギュッと不自然な形に押し込めて足を疲れさせます。

疲れた筋肉は熱生産が悪くなるので、カラダの冷えにつながります。

ハイヒールを長く履き続けていると、外反母趾になることがある例からもわかるように、

ハイヒールは不自然な姿勢を強いるものです。

それでも良い姿勢を保とうと無理をすることから、カラダの弱い部分が歪んでしまいます。

底から血液など体液の循環が悪くなり、これも冷えにつながります。

ハイヒールはデートやパーティーなど特別なシーンだけにし、

普段は足に優しい靴にすると、だいぶん改善するはずです。

鏡の自分に笑いかける(2)

第二次世界大戦中、ナチス・ドイツンに捕えられ、

何度も死に直面した精神科医のピーター・フランクルは、

「ユーモアは自己保持のための戦いにおける武器である」と言っています。

あるいは、ジェットコースターなどの絶叫マシーンに乗って、

思い切り大声を出してみるのも、心を温めます。

声と一緒に、胸につかえていたものが出ていってしまうように感じられます。

大分県の湯布院では、毎年、「牛食い絶叫大会」を開催しています。

秋色に染まった由布岳に向かって、大声で叫ぶのです。

内容は「××のバカヤロー」でも「〇〇ちゃん、ずっと前から好きだよぉ」でも

何でもよく、いちばん声の大きな人が優勝です。

牛食いというのは、叫ぶ前にバーベキューで腹ごしらえするからとのことです。

環境が許せば、思い切り叫んでみませんか？

カラオケで絶唱するのもオススメです。

1人カラオケでもいいのです。

鏡の自分に笑いかける(1)

2010年、住友生命が笑顔をテーマにアンケートを調査を実施したところ、

「1日のうちで笑顔になっている時間」は全体平均で約118分間でした。

男女別では、女性が約161分間なのに対し、男性は約76分間と、

男性は女性の半分も笑っていない結果が出ています。

年代別では、20代が約152分と一番浴笑っていて、

30代は約115分間、40代は約98分間とどんどん

少なくなっていっているのは気がかりです。

30～40代の、特に男性は、意識して笑う必要があるでしょう。

鏡を見るたびに、鏡の中の自分に歯を見せて笑いかけてください。

口角を引き上げて、歯を見せて、

「イーッ」という表情を作ると、ちゃんと笑顔になります。

歯を見せることは笑顔作りのポイントの一つなのです。

次に、少しでも可笑しいことがあったら、大げさな身振りで笑いましょう。

声も立てればなおけっこう！

身振りや声によって自分自身がかきたてられ、

だんだん本当に愉快な気分になっていきます。

楽しいから笑うことは、誰でもできます。

楽しくなくても笑える力が身についた時こそ、

本当の笑い力を手に入れたと言えるのです。

笑いとカラダのメカニズム

笑いがストレスをケアすることは、各種の実験で証明されています。

ちょっと思い出してください。

今日、何回笑いましたか？

週に何回、声を出して笑っていますか？

ほとんどないという人は、心が冷えている可能性大です。

笑いには心を温める力があります。

面白くなくても、バカバカしくても、とりあえず笑ってみましょう。

顔で笑っているだけでも、だんだん可笑しくなってきて、

気がつくとけっこう本気で笑っているはずです。

周囲が笑ってばかりだと、ついつい笑うようになります。

そして、笑顔が見られるようになれば、かなり安心して良いのです。

実際、たいていの場合、ほどなく鬱など心の不調を乗り越えていきます。

近年、笑いの効用について、医学的・科学的アプローチから

研究が進められ、笑いが心身の健やかさのために

働くメカニズムが次第に解明されてきています。

笑うと酸素を取り入れる効率がアップして脳細胞が活性化して、

免疫にかかわるホルモンの分泌が促されます。

その結果、ガン細胞やダメージを受けた細胞を死滅させる

ナチュラルキラー細胞が活性化されることも認識されています。

「お笑いのビデオを1時間見た10人は、

ナチュラルキラー細胞の働きが1.3倍も活発になっていた」そうです。

著書「笑いの医力」で、「1日5回笑って、1日5回感動しよう」と提唱されています。

筋肉をつけたい人に（2）

②スロースクワット

いろんなスクワットがありますが、

ゆっくりやる方が関節に負担が少なく、

筋肉にいい刺激が与えられます。

両足を肩幅よりやや広めにして立ちます。

つま先はやや外側に向けて開き、

背筋を伸ばして胸を張り、あごを引きます。

この姿勢のまま、左右の手を頭の後ろに当て、指を組みます。

目はまっすぐ前方を見ましょう。

息をゆっくり吸いながら、8～10秒くらいかけて、

ゆっくりと膝を曲げ、腰を落としていきます。

次は息を吐きながら、同じようにゆっくり膝を伸ばし、腰を上げます。

膝をつま先より前に出さないことと、腰

を折った前かがみの姿勢にならないように気をつけましょう。

5～10回を1セットとして行ったら少し休み、また1セット。

3～5セット行うと、うっすら汗がにじみます。

ただ、きついほどやらない方がいいでしょう。

きつさを堪えるとストレスになり、鬱の改善と逆方向に向かってしまいます。

筋肉をつけたい人に（1）

カラダを温めながら筋肉も徐々につけたい人には、

「腕立て伏せ」と「スロースクワット」が最適です。


①壁腕立て伏せ

壁に向き合って立ち、手のひらを壁に押し付け、

腕立て伏せの要領で、肘を曲げたり伸ばしたりします。

背筋を曲げないことと、お尻を突き出さないことが

筋肉に効かせるポイントです。

足の幅は肩幅くらい。

壁に押し付ける手のひらの位置は、肩より少し低めにします。

壁からの距離によって負荷が違うので、

最初はいちばんラクな位置、つまり壁に近い距離から始め、

徐々に壁との距離を広げていきましょう。

腕を縦に曲げるか、横に曲げるかによって使う筋肉が違うので、

時間帯や曜日によって曲げる方向を変え、

筋肉をまんべんなく鍛えましょう。

10回を1セットとして行ったら少し休み、また1セット。

3セットくらいやると、上半身の筋肉がみなぎってきます。

正しいウォーキングとは

運動をして筋肉を積極的に動かし、体内に熱を発生させることが、

非常に効果的な冷え解消法であることはいうまでもありません。

気分が落ち込んでいても無理なく続けられる、

手軽な体温アップ運動をご紹介しましょう。

まず、ウォーキングです。

体温を温めるために有効な歩き方をマスターすると、

通勤や買い物に行くときもカラダを温めることができます。

カラダを温める歩き方では、背筋を伸ばすことが大切です。

歩幅は、肩幅より少し広めにし、膝を曲げず、

腰から前に出るように進みます。

足の着地は、踵からを意識しましょう。

腕は軽く曲げてリズミカルに振ります。

春や秋なら、10～20分間でうっすら汗がにじむくらいの速度にします。

万歩計で測るなら、1時間で6000～7000歩が、

ほどよいスピードの目安です。

鬱に関係の深い脳内物質セロトニンは、

一定のリズム運動によって活性化する性質があります。

ウォーキングは最適なリズム運動ですから、セロトニンが活性化し、

頭がクリアになって、気持ちも落ち着きます。

同時にカラダが温まり、多少のトラブルなど忘れてしまうでしょう。

「せねば」というストレスは捨てる（2）

白砂糖はカラダを冷やしやすい物ですが、

家族の誕生日には甘いケーキを囲みましょう。

ケーキのまわりの家族の笑顔は、

砂糖のマイナスを補って余りあるはずです。

日常的な食事でオススメなのは、旬の食材を使った和食です。

朝食はトマトとレタスのサラダ、パンとコーヒーという

西欧型の人が多いようですが、ここまで読み進んだ方なら、

この組み合わせはカラダを冷やすメニューであることにお気づきでしょう。

朝食は、具だくさんの味噌汁、漬物、干物にご飯といった

カラダを温める和食にするのが理想です。

また、東洋には古来から、自分が今暮らしている土地のモノを食べるのが

一番カラダにいいという「身土不二（しんどふに）」の考え方があります。

土地の産物を、旬を意識して食べましょう。

旬は、曽野食材のエネルギーがピークに達した時期だからです。

「せねば」というストレスは捨てる（1）

鬱になりやすい人は、まじめで誠実な場合が多く、

食についてアドバイスすると、

ガチガチに守ろうとする傾向が強いようです。

その緊張感がかえって、

鬱を助長するようでは本末転倒です。

気分が落ち込みやすい人は、

食事を楽しむことを大事にしましょう。

「あれを食べなくては」「これはダメ」と自分を縛りすぎると、

ストレスが増えてしまいます。

陰陽の組み合わせに注意する、食べ過ぎを自覚するなどの

ソフトな食事習慣を身につけていくのがりそうです。

「食」という字は「人に良い」と書きます。

この「良い」は、体に良いことはもちろん、

心に良いことも含まれていることを忘れないようにしましょう。

普段は野菜たっぷりのごった煮風料理がメインでも、

月に1回ぐらいはカニ料理に舌鼓を打ったり、

バターたっぷりのフレンチを楽しんでもいいのです。

ランチの後だけは香り高いコーヒーをゆったり飲み、

あとはショウガ紅茶やほうじ茶にするといった

メリハリ、切り替えも大事にしましょう。