忍者ブログ
一人でヒーリングサロンを広島に開店しました。開店までの奮闘記、波乱万丈の人生日記♪
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「明日、帰るのよ!会えて良かった」

とひろみちゃんは言った。

「たまには電話ちょうだいよ」

ワタシは住む場所が違っていても

年が上だろうが下だろうが、

ワタシにとって大切な友達であり、

離婚してかなり精神的ダメージを

受けていた時に救ってくれた人であり、

ワタシを精神的に成長させてくれた人だ。

きっとずっと友達でいられるような

気がしていた。


ひろみちゃんは、過去のことはあまり語ろうとはしない。

きっと彼女の中で傷が癒えては

いないからなのかもしれない。

ただ、同じ痛みを知っている彼女は

自分の経験から色々とアドバイスをくれた。

たかが一年くらい一緒に働いたことがあるだけで

こんなにも親身になってくれたのは彼女だけだった。

周りにはいくらでも知り合いはいたのに

誰も心配はしてくれなかった。

心配するどころか商売に結び付けようとした。

ひろみちゃんが居てくれたから

ワタシは普通に笑っていられたのだ。


ひろみちゃんの心の傷が癒やされて、

本当の意味で前に進める日が

いつなのかはわからない。

でも、いつも応援しているし、

幸せになってもらいたい。


そう思っていた。


彼女とは、縁が切れることなく、
これからも関わり続けるだろう。
PR
ワタシは、クリスマスも仕事に出る気になれなくて、

かと言ってひとりで家に居るのもイヤで

飲みに出てきてしまった。

いつになっても帰る気にもなれなくて、

とうとう4:00を過ぎてしまった。

ぼんやりと周りの騒がしさを眺めながら

水割りを飲んでいると帽子を被った女の子が入って来て、

ワタシの隣に座った。

チラッと見ると、そこにはひろみちゃんが座っていた。


「ひろみちゃん?」

思わず叫んでしまった。

「荷物を片付けに来たの」

と何事もなかったように言ってる。


全く心配ばかりかけて・・・


そう思っていると、

「仕事は休み?・・・なわけないよね~」

「お店辞めようと思って・・・休業中よ(;^_^A

休みもママから電話があったりして疲れるわ」
気にしながらも何も出来ないまま、1ヶ月が過ぎていった。

そして、クリスマスを一週間後に迎えようとしていた。


それまでワタシはずっと忙しくしていた。

疲れすぎていた。

お店にも出たくなくなっていた。

ひろみちゃんが居なくなったのも原因のひとつだが、

一年も同じお店に居ると、

仕事に厳しいのはいいけど、

プライベートにまで首を突っ込んでくるようになった

ママに嫌気をさしていた。

それに、ちょっと前にスノボーで左腕を痛めて

思うように動かせないから、

さらに仕事にやる気をなくして

2~3日お店を休んでいた。

ママは、クリスマスイブから忙しいから

出て来てほしい口振りだったが、

そんな事はどうでも良かった。

ママにとってお店にとって、

売上は大事かも知れないけど、

ワタシよりも売上の方が

大事のように思えて仕方がなかった。

そんなに売上が大事なら

新しい子でも入れればいい!

ワタシの代わりなんていくらでもいるんじゃないか?

そんなお店やママの元で働きたくない。


そんな風に思っていた。
何週間かした頃、

ひろみちゃんが広島に居るという話を

どこからか聴いた。


何でウソをつくのかはわからないけど、

ひろみちゃんにはひろみちゃんの思いがあるのだから

詮索するつもりはなかった。

それより、どんな形でもいいから

彼女に会いたかった。

でも、周りは違っていた。

あんな面倒を起こして勝手に居なくなっておいて、

ロスに居るなんていうウソをつくなんて

許せなかったようだ。

シンくんとどんな事があったのかわからない。

ただ、ひろみちゃんは一途過ぎた。

そして、シンくんは夜の世界で生きているんだから、

どこかで仕方ないと思うことも

必要だったのかもしれない。

でも、ウソでも、仕事前にお店に寄ってくれたり、

一緒に居る時間を作ってくれたのだから、

信じてるフリでもすれば、また結果も違ったのだろう。


シンくんとの事で悩んでいたことも知っていたのに

何も言ってあげられなかった。

ひろみちゃんのホントは弱い所も知っていたし、

強がりを言っても本心ではなく、

それを受け止めてあげれたはずなのに、

何もできなかった。

聴いてあげることさえもできなかった。

聴いてあげるだけでもしていれば、

少しは気持ちも楽になって、

薬を飲むなんて事はしなかったのかもしれない。


そんな事を思うと、責任を感じてしまった。

自分の一番近い人だったのに!


今はロスでどんな思いで

毎日を暮らしているのだろうか?

ちゃんと眠れてるだろうか?

しっかり食べているだろうか?


ひろみちゃんがどうしているのか

思わないでは居られなかった。
胃を洗浄するにも苦しい思いをしなくてはいけなくて、

助かったのはいいけど、

現実に戻っても辛い気持ちを忘れる事は出来なかった。

安静にしてなくてはいけないのに

ひとりきりで病院にいるときっと不安に思うことが多かったのだろうか?

担当医の言う事も聴かないで、

ひろみちゃんは勝手に退院してしまった。


退院しても連絡が取れなかった。

こんな事をしでかしてみんなに

合わせる顔がないと思ったのだろうか?

それとも、

広島に居れば嫌でもシンくんと顔を合わせることになり、

辛くなると感じたからだろうか?

ひろみちゃんはサヨナラも言わずに

広島から姿を消した。


麻美さんがひろみちゃんの妹の小百合ちゃんと

連絡をつけることが出来た。

ひろみちゃんは、

ロスにいる叔母さんの所でしばらく療養する

と言っていた。


みんな誰かがそばに居るほうが安心だから、

とその話を聴いた時はホッと安心した。
イヤだと思い始めるとなかなか会うのも億劫になり、

段々ひろみちゃんとの時間も減っていったのだろう。

ひろみちゃんも追いかければ

逃げるのは分かってはいるものの、

自分の気持ちをコントロールすることは出来ず、

電話をかけまくり、でも、シンくんの反応は

ひろみちゃんの納得いくものではなかった。

結局は欝状態になってしまった。

それは私にも見て分かってはいたけど、

どうしてあげることも出来なかった。


ひろみちゃんはある時、

睡眠薬を飲んで病院に運ばれた。

その日は、私は仕事で全く知らなかったが、

麻美さんがちょうど休みで

病院で処置を受けるひろみちゃんが

落ち着くのを待った。

待っている間、麻美さんは

シンくんに連絡をして病院に来るように言ったが、

怖くなったのか「行かない」と言って電話を切ったようだ。


この時のことを後々聞いて、


なんて冷たい人間なんだろう!

都合が悪くなれば逃げるなんて最低よ!

こんな事になったのは、

半分はシンくんにも原因があるのだから!!


と私は心の中でシンくんを攻めた。

でも、それ以上にこんなそばに居て

何もしてあげられなかった自分に腹が立った。
その頃は、それでもまだ二人は仲が良かった。

シンくんは夜の商売をしているから

頻繁に女の子のお客さんから電話やメールが

昼夜関係なくかかってきていた。

それはひろみちゃんも同じことだったのだけど、

シンくんのそばにいて、

女の子とのやり取りを聞かされるのは

彼女にとって耐え難いことだった。

そして、シンくんに他に女の子が

いるんじゃないかと疑うようになってしまった。


たまに三人デートしたときも

シンくんは

「ひろみちゃんはいつも機嫌が悪いんだ」

と漏らしたことがあった。

この関係がもし営業だったとしても、

彼の中では、会っている時はひろみちゃんと

笑っていたかったはずだ。

けれども、ひろみちゃんが疑い続け、

会うたびに言い合いになることに

シンくんは嫌になってしまった。
だが、ひろみちゃんはそんなに器用な方ではなかった。

特に男性関係は、尽くしすぎてしまう。

そして、相手を好きな分、縛ってしまう。

そうすると、若いシンくんにとっては、

めんどくさくなるのだろう。


シンくんと何処か遊びに行く時は、

私に電話がかかってくるようになった。

ひろみちゃんから

「ひろえちゃんも来ない?」と電話をしてくる。

そのたびに、

「何で私を呼ぶんだろう?ふたりで遊べばいいのに!」

と私は思ったが、ひろみちゃんの望むことだし、

私も彼女と遊ぶことは楽しいからと

三人で出かけることが何回かあった。

でも、ひろみちゃんは何だか機嫌が悪そうに思えた。

ケンカでもしたのだろう、と私はあまり深くは考えなかった。

ただ、ひろみちゃんのシンくんへの想いが痛いほど伝わってきた。


テニスをしに行った時も、シンくんと私ばかりがやっていて、

ひろみちゃんは私達を見てるだけで

何だかかわいそうになった。


ひろみちゃんは、テニスをしたことないのに、

何で連れて来たんだろう?

それに、何でひろみちゃんにテニスを

教えてあげないんだろう?

ひろみちゃんは、シンくんがそうしてくれるのを

待っていたのだと思う。

もっと優しくしてあげればいいのに!


遊んでいる間中、私はそんなことばかり考えていた。

私はひろみちゃんの沈んでいる 顔は見たくなかった。

もっとLOVE×2で楽しそうにシンくんの隣にいる

ひろみちゃんでいて欲しかった。

ひろみちゃんがよく行くお店は、

いつも若い女の子がお客さんでいっぱいで

いつもお店のテンションも高くて、

私からするとちょっと疲れるお店だった。

でも、ひろみちゃんにとっては、

イライラやストレスを発散するにはちょうど良かったのだろう。


「セピア」は、22歳の男の子5人でやっていた。

みんなまだまだ夢も希望もあって、

キラキラ輝いていた。

それに、若いせいか、年上のお姉さんに甘えたがり、

甘えるのも上手だった。

女の子からすると、母性本能をくすぐるのかもしれない。

ひろみちゃんも例外ではなかった。



店長のシン君は素直で無邪気で可愛かった!

ひろみちゃんは、どんどんシン君の魅力にはまっていった。

シン君もまんざらでもない様子で、

ちょくちょくひろみちゃんと出かけたり、

仕事が終わるとひろみちゃんの家に泊まっていくようになった。

それだから、ひろみちゃんは余計にシン君に尽くしてしまうのだった。



でも、私から見ると、もしかしたら、本気で好きなわけではなく、

営業の一つとしてシン君はやっているのではないかと疑問に思っていた。

でも、それは、私が口を出すことではないと思ったし、

ひろみちゃんにそれを言ってもきっと自分の思うようにしかしないだろうと思ったので、

言いたい気持ちを抑えて、彼女の意志に任せることにした。

夜の仕事がそんなに短いわけではないし、

もういい大人だから分別は付くだろうと、

私はひろみちゃんを信じることにした。


携帯版ブログ
カウンター
最新コメント
[02/27 money with surveys]
[05/16 Backlinks]
[08/31 あんこや]
[05/14 イソノミア]
[04/06 金星]
ブログ内検索
アクセス解析
忍者ブログ [PR]