心のお掃除

何年ぶりだろう？
こんなにゆっくりしたのは久しぶり！

今までせかせかと毎日の忙しさに
自分を忘れかけていたような気がする。 

一週間もあるのだから、
今まで出来なかったことや
疲れた体をリフレッシュしよう！
人を癒すにはやっぱり自分が
元気でいきいきとして
幸せじゃないといけないよね(o^∀^o)
疲れた顔をしてたら
お客さまは癒されないよ！ 

縮まっていた気持ちを開放して
心のお掃除をしましょ☆彡

これから・・・

酔っ払いすぎた次の日は
気分は最悪な状態だったけれど、
サイコーな最後の日になったと感じていた。

お店には最後の最後に恩返しが出来た。
そして、これからしっかり前を向いて
歩いていくだけだ。
「ガラスのくつ」ではどんなことになるのか、
不安もないことはないけれど、
これからの事を考えると
いい意味での緊張感があって、
いいスタートが切れそうだと思った。

卒業パーティー

あれからやっと、というか、
もう１ヶ月が経ち、
ラストの日を迎えた。 

お客さまには感謝の気持ちを込めて
「ありがとう」を言い、
普段は飲まないシャンパンを飲む。 

誕生日でさえ、 

「何でそんなもの出すの！？
シャンパンなんか入れてほしくない」

と 駄々をこねてお客さまを困らせたが、
最後ぐらいお店やお客さまの
やりたいようにさせてあげることにした。

「短い間でしたが、ありがとうございました！」
 
とは言うけど、
この感謝の気持ちを 
どんな言葉で表しても言い尽くせない。
どの言葉も違うような気がして
言葉が見つからなかった。
 

ここにいる人はみんな私のために
きてくれたんだと思うと
感激してしまって涙が出た。
酔っ払ったせいもあるが、
今の私があるのはたくさんの人の
支えがあったからなんだと実感した。

もっと好きになれる自分

ドアを開き、
新しい自分になるには、
立ち止まっていたって
未来は変わらない。
衝動的でも何もしないよりは
求め悔やむほうがいい。
傷つく事やつまずく事を恐れずに
選んだ道を歩きたい。
きっとかけがえのないものを
みつけられるはず。
失望の果てに笑顔が消えても
癒してくれるものがあるはずだし、
また自分らしく動きだせばいい。

きっと大切なものを
しょうちゃんがいたから見つけられた。

不可能も楽しんで、
もっと好きになれる自分に出会いたい！

強い自分

しょうちゃんにはまだ何も話していない。
きっと彼にもビックリされることだろう。

だけど、動きだした自分の思いは、
私にも止められない。
与えられたものばかりをこなしていても
何も変わらない。
踏み出す勇気が私を導いてくれるはず。
そして、周りの声に振り回されないで進もう。
可能性はひとつだけじゃないはずだ。 

今日が明日に架かる希望の橋だとしたら、
私らしくいる場所がきっとあるはず。
だから、私はどんなことがあっても負けない！
強さを持ってる自分だと信じてる。

お客さまの意外な言葉

私はもっと変われると思う。
この仕事を始めてから意外なことを
お客さまに言われるようになった。

私は？？？って感じだった。

自信のなかった私はその言葉で
「そうなのかもしれない！」
と自信を持つようになった。

「かわいいね～」とか
「モテたでしょ？」とか
毎日のように言われた。
地元にいる時は、
そんな事言われたことなんて
一度もなかった。
そう言われる度に
中身も見た目もかわいくなろうと
いろんな本も読んだし、
メイクやファッションも
街で見かけた
キレイだなあ～、かわいいなあ～
と思った女の人を真似てみた。

ダイアモンドだって
磨かなければ、だだの石。
私も自分自身を磨かなければ、
なりたい自分にはなれない！
努力次第でどんな自分にも変われる！！
自分をクリエイトするのだ！！！

私の変貌ぶり！

私がサービス業を選んだのも
もともとの内気な性格を直したい！
社交的になりたい！
という思いからだったのだと思う。

人の輪に入りたいのに入れなかった子供の頃。
どうやったらみんなと
仲良くなれるのかわからなかった。
あの頃と比べると
私は変わったと思う。
地元の友達は今の私を見れば、
私の変貌ぶりにビックリするだろう。
この2年間だけで、特に今の仕事に入ってから
私は変わった！
というよりは、変わらざるを得なかった。

ビミョーな距離感

辞めるまでの１ヶ月、悔いの残らないように
最後の日までしっかり接客しよう。
また、『ガラスのくつ』に行くまでの間
しっかり気持ちを切り替えて行こう。

同じ場所にいると、慣れもあって
お店側も女の子もわがままや無理を
言うことが多くなる。
人間関係は距離感が大事になってくる。
近すぎても遠すぎても上手く付き合えない。
この微妙な距離感って難しい。
今でもこの距離感を
うまく取れなくて苦労している。
でも、付き合いたくなくても
付き合わないわけにはいかない。

お店を辞める話

次の日、いつも通り出勤して、
まず最初にしたことは、店長に

「お店が終わってからお話があるんですけど」

と言ったことだった。

きっと店長は私がこう言った時点で
何を言いたいのかは察しがついていたことだろう。

この日はいつも通りに水割りを作り、
いつも通り喋り、そしていつも通りラストを迎えた。

着替え終わると、店長と居酒屋に行った。
そして、おなかが落ち着いてた頃、
私は店長に話し始めた。

「私、お店辞めたいんです」 

「駄目だよ！指名も伸びてるのに何でなの？」

「お店に不満があるわけじゃないんです！
私、今の場所にいたんじゃ何も変わらないんです。
もっと頑張りたいんです！」

もっといいお店に行くって言うのなら
『しょうがない』と諦めもつくのだろうが、
潰れそうなお店になぜ行くのか
誰にも理解できないことかもしれない。
ノルマはあるけれど、
普通は手取りの安いお店より
高いお店に行きたがるのに・・・
と思ったことだろう。
それでも、店長は私の話を最後まで聞いてくれた。

「沙也加さんが今より頑張れるお店は
『ガラスのくつ』しかないの？」

「あのお店以外考えられません！」

「いくら引き止めたって、
気はかわらないよね～、 ・・・わかりました！
でも、気が変わったら いつでも帰ってきなさい」

卒業の手続き

決めた！

「いつから出勤できますか？」

「すぐは無理なので、
11月からの出勤でもいいですか？」

今のお店は辞める１ヶ月前には言わなければならない。
中には、突然辞める人もいるけれど、
お客さまに対しても
他のコンパニオンに対しても
そして、お店に対しても
今までお世話になったいろんなことに
感謝の気持ちを込めて
きちんと卒業するのが
礼儀だと思う。
そして、新しい場所で
再スタートできるのだ。

「名刺渡しておきますので、またお電話下さい」

「ありがとうございます」

と言ってお店を出る。

引き止められるかもしれないけど、
店長に話さなくては・・・。

今までお世話になっておきながら
悪いとは思うけど、
正直な今の気持ちを話せば
きっとわかってくれると思う。
他の子にも引き止められるだろう。